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あとがき
臺 弘
pp.1152
発行日 1966年11月1日
Published Date 1966/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406202138
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- 文献概要
本誌は神経外科医を中心として,神経科医,精神科医の関係する雑誌であるので,これらの諸分科の機能分化と協力という古くて基本的な問題について述べて見たい。と申しても,これを原則論として論ずるのではなく,わが国の実情の上でいかに実現するかという実践的な課題として取り上げようとするのである。
神経外科医も神経科医,精神科医も,おのおのの専問の主体性をしつかりと確立してから始めて本当の協力が可能となるのであるが,それにはお互いに相手のやつているにとを十分に知ることが必要である。私は,各科の若い医者がその修練のある期間に相手の科に入つてその実際を自ずから経験することが,長い目でみて一番有効な方法であるように思う。筆者の修業時代にはまだ神経外科も神経科もなかつたので,それは望むべくもなかつた.科学の世界ではなんといつても後に生まれた方が得だと若い方々にときどきいうことがある。
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