学会レポート 第23回日本脳神経外科学会
講演抄録・討論・総括・II—一般演題〔82〕〜〔148〕
生理II(2)・てんかん—一般演題〔135〕〜〔141〕
沢井 愛次郎
1
,
竹内 直司
1
,
森 昭胤
1,3
,
陣内 伝之助
1
,
唐橋 善雄
2
,
柳下 雄輔
2
,
新野 博子
2
,
川西 正謹
1
,
西本 詮
4
,
杉生 了亮
4
,
林 髞
2
,
大塚 俊郎
2
,
星野 博
2
,
高田 明和
2
,
高田 由美子
2
,
犬上 慶治
5
,
蜂矢 英彦
5
,
佐々木 日出男
5
,
林 秋男
5
,
和賀井 敏夫
6
,
石川 滋
6
,
雪下 国雄
6
,
長谷川 弘
7
,
斎藤 昌治
8
,
村崎 光邦
8
,
原 俊夫
9
,
原 常勝
9
,
伴 忠康
10
1阪大陣内外科
2慶大生理
3神奈川歯大生化学
4岡大脳神経外科
5都立松沢病院
6順大外科
7新大脳外科
8井之頭病院
9慶大神経科
10阪大解剖
pp.399-402
発行日 1965年4月1日
Published Date 1965/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406201832
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〔135〕γ—グアニジノ酪酸の痙攣誘発作用について
guanidinobutyric acid (以下γ—GBAと略す)はIr—reverreら(1957)により哺乳動物の脳,肝,腎などに存在することが明らかにされ,ヒト脳には5〜10μg/gwet weight存在するという。しかし,その生理学的薬理学的作用については,crayfishのreceptor cellに対しある程度の抑制効果のあることが知られている以外ほとんど報告をみていない。Pisanoら(1957)は,ラットの腎を用いGABAとArginineとのtransamidinationによりγ—GBAが生成されることを明らかにし,のち脳においてもこの反応がおこなわれることを明らかにしたが,このさい2分子のammoniaが処理されることは痙攣のさい脳に爆発的に発生するammoniaの処理機構を考える上にも非常に興味深いものがある。このような知見に基づき,われわれはγ—GBAを大槽内に注入したさいの痙攣誘発作用について検索を加え,つづいてこの効果におよぼす無機イオンおよびvitaminの影響をしらべた。
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