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〔128〕家兎小脳Tuber vermisの実験的破壊による変性線維のNauta法による追跡
家兎小脳Tuber vermisの皮質破壊(右半分)による変性線維をNauta-Gygax法を用い追跡し,次の結果を得た。
Association fibersは,両側のLingula, Lob. centra—lisのventral half (II), Nodulusとその半球部であるFlocculus以外のすべてのfoliumに,両側性に認められるが,破壊側,非破壊側とも大多数虫部に認められ,なかでも近接foliumであるFolium vermis, Pyramis, Decliveに多く,ついで,Culmenにやや多数認めた。また,半球部では,破壊側のLob. simplex, Lob. para—medianusのpars anterior, Parafiocculus dorsalisに比較的多く,非破壊側でも破壊側に似た結果が得られたが,一般に,破壊側には非破壊側よりも多くの変性線維が認められる。なお,両側のUvula, Lob, ansiformis, Paraflocculus ventralisには,ごくわずかしか認められなかつた。さらに,小脳皮質より小脳核へのcortice-nu—clear projectionsは,破壊側のNucl. medialisに最も多く,ついで,Nucl. interpositus post.非破壊側のNucl. niedialis, Nucl. interpositus post.の順に多く,両側のNucl. interpositus ant.にも比較的多数認められた。また,両側のNucL lateralisには,ごくわずかterminateする。なお,非破壊側への通路は,Tuber vermisの髄枝を経過する。
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