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特集 定位脳手術
定位脳手術—不随意運動症を中心として
INVOLUNTARY MOVEMENTS FROM PHYSIOLOGICAL VIEWPOINT
祖父江 逸郎
1
Itsuro Sobue
1
1名古屋大学医学部日比野内科
1Dept. of Internal Medicine, Nagoya University School of Medicine
pp.39-42
発行日 1962年1月1日
Published Date 1962/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406201182
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先ほどからの外科的な立場からの研究で,いろいろな手術侵襲によつて臨床的に現われる症候や経過には夫々差がみられる様である。運動の調節機能の問題は実は複雑なもので,いろいろの神経機構を通じ,いわゆるサーボメカニズムによつてcontrolされていると考えられる。運動に関するサーボ機構には時,空間的要素が推定されるわけで,その分析には甚だ困難な問題があるが,私共が行つた二つの観点からこの問題に若干触れてみたい。
まず誘発筋電図法を用いH波の振幅を中心とした問題について観察した。H波の誘導については第1表にみられる様な方法と条件で行つた。従来の方法によつて行つたのであるが,H波の観察については第1表にもある様に電圧はだいたい10ないし50Vの間で各被検者についてH波の振幅が最高に現われる条件を求め,それ以後は同じ条件で持続して観察した。この様にしてH波振幅の自然動揺性を一つの指標として見たわけであるが,自然動揺性の表現については,最初の1ないし5発目くらいまではかなり動揺があるので,だいたい6発以後の連続記録によつて観察した。自然動揺性の表現法については初発H波振幅に対する百分率で表現して,それを1〜3分間の記録から出来るだけ多くの点をグラフにプロットして現わしてある。
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