Japanese
English
特集 筋トーヌス異常と不随意運動
不随意運動の臨床
Clinical Aspect in Involuntary Movement
真野 行生
1
,
間野 忠明
2
,
祖父江 逸郎
1
Yukio MANO
1
,
Tadaaki MANO
2
,
Ituro SOBUE
1
1名古屋大学第一内科
2浜松医科大学生理
1Department of First Internal Medicine, Nagoya University
pp.413-419
発行日 1977年6月15日
Published Date 1977/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101489
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不随意運動とは意志とは無関係にあらわれる運動であり,ときには意志により多少抑制できることもあるが,多くは抑制できず,むしろ抑制しようとするとかえって増強することが多い.精神的な興奮,感動は運動を増強し,睡眠により運動が消失することが多いが,ときには消失しないこともある.最も注目されている責任病巣は大脳基底核を中心とする錐体外路系である.錐体外路系以外に基因する不随意運動には,A)二次運動ニューロン障害に関連のある a)fasciculation,b)myokymia,c)facial spasmus,B)深部知覚障害に関連のある a)pseudoathetosis,C)脊髄,脳幹障害に関連のある a)myoclonus,D)小脳障害に関連のある a)いわゆる企画振戦,E)大脳皮質障害に関連のある a)epilepsy,F)大脳皮質または超皮質障害に関連のある a)Tic,b)Gilles De La Tourette症候群,G)障害部位や発現機序が多岐にわたるもの a)synkinesia,b)clonus,などがある.本稿では不随意運動の主体をしめる錐体外路系に関与した症状,疾患について述べる.
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