今月の主題 神経症候—リアルタイムの診療
臨床医がよく直面する神経症候とその対応
不随意運動
水野 美邦
1
1順天堂大学医学部・脳神経内科
pp.2212-2215
発行日 1992年12月10日
Published Date 1992/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402901894
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ポイント
1)不随意運動は規則性のある振戦と,規則性のないそれ以外のものに大別できる.
2)振戦には安静時振戦,姿勢振戦,企図振戦,動作時振戦がある.
3)不規則な不随意運動のうち,舞踏運動,ジストニア,アテトーシス,バリスムはジスキネジアと総称されることもあり,責任病巣は大脳基底核にある.
4)ミオクロヌスは最も速い不随意運動で,責任病巣は大脳皮質,脳幹,小脳歯状核,または脊髄にある.小脳歯状核にあるものは,随意運動により誘発されるactionmyoclonusの形をとることが多い.
5)治療は薬物が主体であるが,ボツリヌス毒素も一部のジスキネジアによい成績をあげている.
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