--------------------
レセルピンによる精神病の治療
岡本 重一
1
,
藤田 貞雄
1
,
木村 定
1
,
井上 圭司
1
,
尾藤 敏夫
1
,
爪生 万里
1
Juichi Okamoto
1
,
Fujita Sadao
1
,
Sada Kimura
1
,
Keiji Inoue
1
,
Toshio Ofuzi
1
,
Mari Uryu
1
1京都大学精神科
1Dept. of Psychiatry, Faculty of Medicine, Kyoto Univ.
pp.502-506
発行日 1956年3月20日
Published Date 1956/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406200495
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
最近,精神科領域に於てレセルピンはクロールプロマヂンと並んで,単に治療や看護の面で頗る便利な新藥というだけでなく,その作用機序についても種々の点で注目されている。レセルピンの臨牀的応用についても既に少からぬ報告がみられる。吾々も京大精神科に於て昨秋以来約1年間125例に及ぶ諸種の精神疾患に本剤(主としてセルパシルチバ)を試み,併せて従来の文献を参照し,本剤の適用指標や効果に関しても一応の見当を得たものとおもえる。殊に,レセルピンは藥理学的にも可成りの程度に実証されているようであるから,吾々の得た知見を述べるに先立つて,精神病治療に関係のありそうな藥理を簡単に紹介したい。
Copyright © 1956, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.