特集 体幹の皮膚病-炎症性
臨床例
レセルピン(アポプロン)内服が奏効した多形慢性痒疹
白井 明
1
,
新妻 厚子
,
朝比奈 昭彦
1国立病院機構相模原病院 皮膚科
キーワード:
Reserpine
,
鑑別診断
,
経口投与
,
薬疹
,
病歴聴取
,
痒疹
Keyword:
Administration, Oral
,
Diagnosis, Differential
,
Drug Eruptions
,
Medical History Taking
,
Prurigo
,
Reserpine
pp.453-456
発行日 2013年5月1日
Published Date 2013/5/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2013255765
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<症例のポイント>多形慢性痒疹は中高年男性の体幹に好発する痒疹で、個疹は亜急性、全体には年余にわたる慢性の経過をとる。診断は落屑のない充実性の痒疹丘疹の存在と、浮腫性紅斑などと混在する皮疹の多様さという臨床像に基づいてなされる。丘疹-紅皮症と同様に皺や陥凹部を避けて全身に丘疹性紅斑が多発し、明らかな誘因のない71歳男性例を経験した。4ヵ月間続いた抗ヒスタミン薬(抗ヒ薬)抵抗性の激痒に対し、プレドニゾロン(PSL)内服を併用したが中止で再燃した。レセルピン内服を追加して奏効し、約10ヵ月寛解を維持している。
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