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精神科領域におけるChloropromazine (Contomin)の使用経験
岡本 重一
1
,
藤田 貞雄
1
,
青山 寿一
1
,
藤繩 昭
1
,
高木 隆郞
1
,
篠原 大典
1
1京都大学医学部精神医学教室
pp.307-310
発行日 1955年9月20日
Published Date 1955/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406200465
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周知の如くChloropromazineはLaboritによつて人工冬眠剤として紹介され,それ以来臨牀的に各方面で注目され,応用されている。本剤は冬眠麻酔,鎮痛,鎮吐剤等として応用されている外,過去2年来多数の臨牀実験によつて種々の精神疾患の対症的治療にもすぐれた効果を示すことが認められている。
このたび我国に於てChloropromazineが吉富製藥ではじめて合成され(Contomin),これを使用する機会を得た。本剤の人間精神に及ぼす藥効更にその作用機序等をめぐつて種々の興味深い問題が想像されるが,之等は後日に譲つて,兎も角現在までに吾々が経験した劇的な治療効果及び本剤の副作用について報告する。
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