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特集 最近のトピックス2009 Clinical Dermatology 2009
4. 皮膚疾患治療のポイント
難治性蕁麻疹とレセルピン治療
Treatment of refractory urticaria with reserpine
岡本 祐之
1
,
上津 直子
1
Hiroyuki OKAMOTO
1
,
Naoko UETSU
1
1関西医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology,Kansai Medical University,Moriguchi,Japan
キーワード:
蕁麻疹
,
レセルピン
,
ヒスタミンH1受容体拮抗薬
Keyword:
蕁麻疹
,
レセルピン
,
ヒスタミンH1受容体拮抗薬
pp.78-81
発行日 2009年4月10日
Published Date 2009/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102277
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要約 蕁麻疹の診断は臨床症状と経過から容易であり,多くの症例ではヒスタミンH1受容体拮抗薬が奏効する.しかし,原因・増悪因子が明らかではない症例では対症療法を余儀なくされ,さらにヒスタミンH1受容体拮抗薬が無効なこともある.日本皮膚科学会では,蕁麻疹の病型診断手順と特発性の蕁麻疹に対する治療手順を中心とした治療ガイドラインを発表している.そこで,慢性,難治性の蕁麻疹では,ヒスタミンH1受容体拮抗薬の増量や他の同系薬への変更を行い,補助薬剤としてH2受容体拮抗薬や漢方薬,抗不安薬などを投与し,無効例ではさらにステロイドを内服することが薦められている.レセルピンは古くは慢性蕁麻疹に有効であることが知られていたが,新しくヒスタミンH1受容体拮抗薬が開発・発売された頃から使用されなくなった.しかし,ステロイドの内服でも不十分な治療効果しか見られない難治例に奏効することがある.これまでの経験に基づいた治療から,EBMの観点に立った治療を積み重ね,今後,難治性蕁麻疹治療に欠くことのできない薬剤として広く使用され,その適応となる蕁麻疹の病型も明らかになることが期待される.
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