臨床講義
早發青春期(Pubertas Praecox)について
內村 祐之
1
,
大熊 輝雄
1
1東京大學醫學部神經科教室
pp.181-189
発行日 1952年5月1日
Published Date 1952/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406200283
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(1)序説
青春期以前に全身と性器の異常な發逹をおこすものをBiedlは早發青春期Pubertas praecoxと稱し,Pell-izziは早發性身體性器互大發育Macrogenitosomia pr-aecoxとよんだ。またFaltaは松果腺および副腎腫瘍によらぬ全身と性器の早期發育をprimiire Hypergeni-talismusと命名しその他の原因にもとづくものを總稱してHypergenitalismusとよんでいる。同樣な意昧で原因不明なものを體質性早發青春期constitutional pr-ecocious pubertyとよぶこともある。Gagelは早發青春期は早期に性發育がおこるのが特徴であるから,かならずしもHypergenitalismusと同義に解することは出來ないとのべているが,要するに性器ならびに全身の發育が青春期以前の早期にいちじるしく發現するものを早發青春期と考えてよかろう。
かかる早發青春期がある種の内分泌系の異常によつておこることは現在疑のないところであるが,これを原因論的に大別するとつぎの三種に分けることが出來る。(P.G. Smith等)
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