Japanese
English
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癲癇發作について—發生機序と分類と治療についての短い展望
Ein kurzer Rück-und Überblick über die Pathogenese:Einteilung und Therapie des epileptischen Anfalls.
內村 祐之
1
,
田椽 修治
1
Uchimura, Yushi
1
,
Taen, Syuji
1
1東京大學醫學部精神科
1Psychiatry, Tokyo Univ.
pp.9-16
発行日 1951年1月1日
Published Date 1951/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406200159
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I
かえりみればすでに25年の昔になる,1926年9月に著者の1人內村は,Düsseldorf市で開かれたドイツ醫學大會の席上で,O. Foersterによる痙攣發作の發生機序についての宿題報告を聞いた。この講演は,ただにそれが癲癇研究史上の記念すべき一里程標であるためばかりでなく,すでに前年からSpielmeyer教授の下で同じ課題の一部分の研究を擔當していた內村にとり,今なお忘れがたい印象として殘つているのである。
いうまでもなく,Foersterの研究は,手術臺上の觀察から,痙攣發作が血行障害,ことに血管攣縮と密接に關係することを強調し,また焦點症状の樣態から,大腦皮質にいくつかの癲癇原の分野を區別した有力なものであつた。このようにして,焦點症状をもつた眞正癲癇から切除された皮質材料が,病理組織學者であるSpielmeyerのところに送られると,內村がこれを檢索するという手順であつた。內村の標本箱にはその20例ばかりの標本が,當時の記念として今なお保存されている。
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