Japanese
English
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中頭蓋窩附近疾患の鑑別診斷
The differential diagnosis of the middle cranial fossa
高瀨 武平
1
Takase, Buhei
1
1金澤醫科大學外科
1Kanazawa Medical Univ
pp.181-187
発行日 1949年5月1日
Published Date 1949/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406200033
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中頭蓋窩及び其の附近疾患は,勿論多種多樣の症状を呈し得るものであるが,臨床的には極めて特異な共通の症候を示し得るものである。余は久留外科教室に於て經驗せられた症例を檢討し,この方面の疾患の類症鑑別に對して,ある程度の指針を得たと信するので,茲に之を報告する。經驗せられた症例の大要は附表に示した。
此の部位の疾患は,それが骨組織に存する場合も,又軟部組織に存する場合も,その解剖學的關係(第1圖)より,主として視神經,動眼,滑車,外旋及び三叉各腦神經が,いくつか同時に,或は相次いで障碍されるのを特徴とする。從つて臨床的には,種々の程度の視力障碍,眼球運動障碍が,種々の範圍の顔面知覺障碍と結合して出現するのが普通であつて,眼球以外の運動障碍は通常觀察されない。
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