Japanese
English
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「失髓腦」—白痴腦の1新型
On the "Myelodeprivatio cerebri", A New Type of the Idiocy Brain.
島崎 敏樹
1
Toshiki Shimazaki
1
1東京醫科歯科大學精神科
1Tokyo Medico-Dental College
pp.31-38
発行日 1948年11月1日
Published Date 1948/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406200005
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前がき
精神薄弱の腦髓形態學の主な對象は2つある。一つは矮小腦や無回轉腦のような奇形であり,もう一つは組織の崩壞過程にもとずいてできた缺損腦である。ここに記録説明するのはその後者の一つである。
精神薄弱,ことは白痴にみられる大規模な缺損腦としてよく知られているのは,空洞腦,穿孔腦,半球萎縮腦,瘢痕回轉腦などである。空洞腦穿孔腦は,崩壞過程によつて組織が流れ去つて腦實質がなくなり,その跡として空洞や穿孔が出來たものである。半球萎縮や瘢痕回轉のような葉性硬化腦では,破壞過程に際して強い膠纖維増生が行われ,神經組織の脱落の跡は膠性硬化している。これらが今まで知られている病變である。
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