Japanese
English
総説
疼痛に対するガンマナイフ最新治療
Current Strategy of Gamma Knife Surgery for Intractable Pain
林 基弘
1
Motohiro Hayashi
1
1東京女子医科大学脳神経センター脳神経外科/大学院先端生命医科学研究所 ガンマナイフ研究開発センター
1Department of Neurosurgery, Neurological Institute, Institute of Advanced Biotechnology Engineering and Science, Gamma Knife Research & Development Center, Graduate School of Medicine, Tokyo Women's Medical University
キーワード:
gamma knife
,
trigeminal neuralgia
,
cancer pain
,
thalamic pain
,
automatic positioning system(APS)
Keyword:
gamma knife
,
trigeminal neuralgia
,
cancer pain
,
thalamic pain
,
automatic positioning system(APS)
pp.458-473
発行日 2004年6月1日
Published Date 2004/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406100292
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はじめに
ガンマナイフは脳神経外科最先端治療法の一つであり,開頭手術をせずに脳内病変を治療・コントロールできる,きわめて低侵襲(minimally invasive)な治療法として知られている。最近では機能的脳疾患に対する治療応用がトピックスとなっており,なかでも「痛み(intractable pain)」コントロールに対する有効性・安全性が報告され始めている。
今までそのコントロールについて種々の治療法が施されてきており,その有効性は着実に進歩し続けてはいる。しかし,なかには完全に除痛しきれないもの,また全身合併症があるがために十分な治療が受けられないものも存在していることは事実である。これらに対し,われわれはガンマナイフによる臨床応用を積極的に行い,その有効性と安全性を確認してきている。本稿では,すでに適応疾患となっている三叉神経痛,および今後の成果が期待されている癌性疼痛・中枢性疼痛などの難治性疼痛に対するガンマナイフの治療応用について,われわれの治療経験や最近の知見を交え詳細に解説し紹介することを目的としている。
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