Japanese
English
総説
転移性脳腫瘍のガンマナイフ治療
Gamma Knife Radiosurgery for Brain Metastases
中村 博彦
1
Hirohiko Nakamura
1
1医療法人医仁会中村記念病院
1Department of Neurosurgery, Nakamura Memorial Hospital
キーワード:
gamma knife
,
stereotactic radiosurgery
,
brain metastases
,
radiation necrosis
,
treatment outcome
Keyword:
gamma knife
,
stereotactic radiosurgery
,
brain metastases
,
radiation necrosis
,
treatment outcome
pp.1025-1032
発行日 2002年12月1日
Published Date 2002/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406902035
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はじめに
ガンマナイフは,1990年に東京大学医学部附属病院に国内一号機が導入されて以来12年経過したが,現在は国内だけで38台稼働しており(表1),世界では28カ国169台が稼働している(表2)。国内では1996年に脳病変の定位放射線治療(stereotactic radiosur-gery:SRS)が保険診療として正式に承認されて以来急速に増加し,近い将来は一県一台の時代が到来する勢いである。
ガンマナイフによる治療症例数を表3に示しているが,国内だけで世界の3割弱の症例を占め,転移性脳腫瘍の症例が47.9%と多いのが特徴である。その理由として,癌の予後が改善し脳転移が問題となる患者が増えてきたこと,MRIなどの診断機器が普及し脳転移が早期に発見できるようになったこと,わが国の世界に誇る医療保険制度により余命数カ月の転移性脳腫瘍の患者に対しても安価に,何度もガンマナイフによるSRSを提供できるためと考えられる。
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