Japanese
English
特集 脳疾患に対する定位的放射線治療の進歩
ガンマナイフによる悪性腫瘍の治療
Gamma Radiosurgery for Malignant Tumors
小林 達也
1
,
田中 孝幸
1
,
木田 義久
1
,
雄山 博文
1
,
丹羽 政宏
1
,
前沢 聡
1
Tatsuya Kobayashi
1
,
Takayuki Tanaka
1
,
Yoshihisa Kida
1
,
Hirofumi Oyama
1
,
Masahiro Niwa
1
,
Satoshi Maesawa
1
1小牧市民病院脳神経外科・ガンマナイフセンター
1Department of Neuro-surgery, Gamma Knife Center
キーワード:
gamma knife
,
malignant tumors
,
malignant brain tumors
,
malignant skull base tumors
Keyword:
gamma knife
,
malignant tumors
,
malignant brain tumors
,
malignant skull base tumors
pp.121-128
発行日 1996年2月1日
Published Date 1996/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406900902
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I.総論的事項
日本に初めてガンマナイフが登場したのは1990年7月のことである。最初の1台は治験器として導入された。それが臨床用機器として認められるのに1年を要した。そして1991年以降現在日本では14台が稼働しており,1994年末までに4700例以上の患者が治療されている。この内訳は,悪性腫瘍が1360例(29%),良性腫瘍が1672例(35%),血管奇形が1704例(36%)であった4)。
しかも,1991年以降,毎年治療する悪性腫瘍の比率は増加している。悪性腫瘍の中では転移性脳腫瘍とグリオーマの2つは最も多く両者で約80%を占めるのは,欧米の統計と変わりない5)。更に日本での悪性腫瘍の特徴として,欧米に比べ悪性松果体腫,脊索腫などが多く,逆に黒色腫,悪性髄膜腫などは少ないことが挙げられる(Table1)4,5)。
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