Japanese
English
研究と報告
慢性の残遺型精神分裂病者にみられる食事摂取行動の特徴
Characteristics of Eating Behavior in Redidual Type of Schizophrenic
森 千鶴
1
,
佐々木 日出男
2
Chizuru MORI
1
,
Hideo SASAKI
2
1東京都立医療技術短期大学
2筑波大学心身障害学系
1Tokyo Metropolitan College of Allied Medical Sciences
2University of Tsukuba Graduate School of Rehabilitation
キーワード:
Chronic schizophrenic patients
,
Redidual type of schizophrenic
,
Eating behavior
,
Behavior disorder
,
Quick eating
Keyword:
Chronic schizophrenic patients
,
Redidual type of schizophrenic
,
Eating behavior
,
Behavior disorder
,
Quick eating
pp.277-283
発行日 1995年3月15日
Published Date 1995/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405903838
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【抄録】精神分裂病者は食事摂取が不規則で,摂取時間が短い傾向が指摘されている。本研究では,残遺型精神分裂病者の食事行動の特徴を踏まえ,援助方法について考察することを目的とした。調査対象は,慢性の残遺型精神分裂病者とし,陽性症状のある精神分裂病者,躁うつ病者,アルコール依存症者を対照群とした。各対象者の食事摂取場面から食事摂取時間を測定するとともに食事行動について観察した。残遺型精神分裂病者は,躁うつ病群やアルコール依存群,陽性症状群と比較して食事摂取時間が短く,単位食事摂取景が多いという結果を得,残遺型精神分裂病者特有の行動であることが明らかになった。残遺型精神分裂病者に食事中に看護者が声をかけたところ,他の人との会話がはずみ,笑顔も見られた。精神分裂病者の食事行動は,日常生活上の障害としてだけでなく,精神分裂病者特有の対人関係能力の問題や,生活の基盤となるものの障害としてもとらえることができる。
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