Japanese
English
研究と報告
抗うつ薬によって惹起されたミオクローヌスの3症例
Three Cases of Myoclcnus Induced by Antidepressants
福迫 博
1
,
長友 医継
1
,
上山 健一
1
,
松本 啓
1
Hiroshi Fukuzako
1
,
Itsugi Nagatomo
1
,
Kenichi Ueyama
1
,
Kei Matsumoto
1
1鹿児島大学神経精神医学教室
1Department of Neuropsychiatry, Faculty of Medicine, Kagoshima University
キーワード:
Myoclonus
,
Antidepressants
,
Tremor
,
Clonazepam
Keyword:
Myoclonus
,
Antidepressants
,
Tremor
,
Clonazepam
pp.1173-1177
発行日 1990年11月15日
Published Date 1990/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405902940
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録 抗うつ薬による治療を行った22例の躁うつ病の患者のうち,5例(23%)に静止性振戦を認め,そのうち3例(14%)にミオクローヌスを認めた。症例1では,maprotiline 1日量125mgにより上肢にミオクローヌスが出現し,入眠困難がみられたためにclonazepamを投与したところ,ミオクローヌスは軽減した。症例2では,clomipramine 1日量150mgにより上下肢にミオクローヌスが出現し,お茶をこぼしたり,つまずくなどの症状がみられ,脳波上,棘徐波複合が出現した。症例3では,maprotiline 1日量125mgにより上肢にミオクローヌスが出現し,書字の際に字がはねるなどの障害がみられた。全症例において,ミオクローヌスは抗うつ薬の減量や変更により消失した。
Copyright © 1990, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.