Japanese
English
研究と報告
けいれん発作,ミオクローヌス,精神発達遅滞を持つ先天性脳梁欠損症の1例とミオクローヌス,精神発達遅滞を持つその同胞について
A Case of Congenital Agenesis of Corpus Callosum with Epilepsy, Myoclonus and Mental Retardation, and His Sibling with Myoclonus and Mental Retardation
勝井 丈美
1
,
内藤 明彦
1
,
三浦 まゆみ
1
,
新井 弘之
2
Takemi Katsui
1
,
Haruhiko Naito
1
,
Mayumi Miura
1
,
Hiroyuki Arai
2
1新潟大学医学部精神医学教室
2桑名病院脳神経外科
1Department of Psychiatry, Niigata Univ. School of Medicine
2Department of Neurosurgery, Kuwano Hospital
キーワード:
Congenital agenesis of corpus callosum
,
Epilepsy
,
Myoclonus
,
Mental retardation
Keyword:
Congenital agenesis of corpus callosum
,
Epilepsy
,
Myoclonus
,
Mental retardation
pp.391-396
発行日 1981年4月15日
Published Date 1981/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405203247
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録 症例は15歳の男子。けいれん発作,ミオクローヌス,重度精神発達遅滞を持ち,その同胞にも同様の精神発達遅滞と全身のミオクローヌスがあったため,症候学的に家族性ミオクローヌスてんかんが疑われたが,頭部CTスキャンにより,先天性脳梁欠損症であることが判明した症例を報告した。
先天性脳梁欠損症の臨床像として,従来の報告の中にはほとんど見られない,ミオクローヌスを合併していた点が特異であった。
脳梁欠損がいかなる大脳機能の異常,あるいは臨床症状を生じうるかについて,半球間連合障害症候群を中心に,文献的考察を行ない,本症例の臨床症状は,脳梁欠損そのものに由来するものではなく,脳梁欠損以外の脳損傷によるものであろうと推論した。また,本症例とその同胞の臨床像を検討し,両者に共通な病因の可能性について論じた。
Copyright © 1981, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.