Japanese
English
特集 精神疾患・精神症状にはどこまで脳器質的背景があるのか—現代の視点から見直す
物質使用症の脳器質的背景
Organic Brain Characteristics in Patients with Substance Use Disorder
沖田 恭治
1
Kyoji Okita
1
1国立精神・神経医療研究センター病院精神診療部
1Department of Psychiatry, National Center Hospital, National Center of Neurology and Psychiatry, Tokyo, Japan
キーワード:
物質使用症
,
substance use disorder
,
ニューロイメージング
,
neuroimaging
,
前頭葉
,
frontal cortex
,
辺縁系
,
limbic area
,
線条体
,
striatum
,
ドパミン
,
dopamine
Keyword:
物質使用症
,
substance use disorder
,
ニューロイメージング
,
neuroimaging
,
前頭葉
,
frontal cortex
,
辺縁系
,
limbic area
,
線条体
,
striatum
,
ドパミン
,
dopamine
pp.412-417
発行日 2024年4月15日
Published Date 2024/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405207239
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抄録
物質使用症の脳器質的背景を評価する代表的な研究手法として,生体脳の構造および機能を評価することが可能なニューロイメージングがあり,これまで数多くの研究が行われてきた。依存的な行動の背景には,辺縁系が主要な役割を担う,いわゆるbottom-upによる動機づけの障害により物質に対しての動機づけが強く働いてしまうことや,そうした状態で主に前頭前皮質が司るtop-downの認知的制御が適切に作用しないことが考えられている。本稿では,そうしたコンセプトを示唆するニューロイメージング研究の結果を概説し,その問題点についても述べる。
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