Japanese
English
特集 精神疾患回復の時間経過を見通す
睡眠障害の回復過程を考える
Recovery Process of Sleep Disorders
井上 雄一
1
Yuichi Inoue
1
1東京医科大学睡眠学講座
1Department of Somnology, Tokyo Medical University, Tokyo, Japan
キーワード:
回復過程
,
recovery process
,
不眠症
,
insomnia
,
過眠症
,
hypersomnia
,
閉塞性睡眠時無呼吸
,
obstructive sleep apnea
,
概日リズム睡眠障害
,
circadian rhythm sleep disorder
,
パラソムニア
,
parasomnia
Keyword:
回復過程
,
recovery process
,
不眠症
,
insomnia
,
過眠症
,
hypersomnia
,
閉塞性睡眠時無呼吸
,
obstructive sleep apnea
,
概日リズム睡眠障害
,
circadian rhythm sleep disorder
,
パラソムニア
,
parasomnia
pp.1546-1554
発行日 2023年11月15日
Published Date 2023/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405207126
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抄録
睡眠障害は,治療によって回復した後にも,疾患の病態に応じたケアを行うことが,治療成績を安定させる上で肝要である。特に不眠症については,非機能的認知の変化につれてレジリエンスが変化していくことが回復のカギを握るし,中枢性過眠症では症状の抑制のみならず,周囲からのサポートが重要である。睡眠覚醒相後退障害では,その好発時期においては睡眠衛生を保ち再発予防の治療を長期間行うことが求められる。また,パラソムニアでは,服薬中止後も睡眠不足,飲酒,発熱などの危険因子に注意すべきであるし,閉塞性睡眠時無呼吸では体重管理が予後管理の上で最重要課題となる。治療終結の判断が拙速にならないように十分配慮すべきであろう。
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