Japanese
English
特集 精神疾患回復の時間経過を見通す
私の考える,大人の発達障害の「つまずき」と「回復」
My Thoughts on Short- and Long-Term Course of Adults with Developmental Disorders
青木 省三
1,2
Shozo Aoki
1,2
1公益財団法人慈圭会 精神医学研究所
2公益財団法人慈圭会 慈圭病院
1Zikei Institute of Psychiatry, Okayama, Japan
キーワード:
成人
,
adult
,
発達障害
,
developmental disorder
,
短期経過
,
short-term course
,
長期経過
,
long-term course
Keyword:
成人
,
adult
,
発達障害
,
developmental disorder
,
短期経過
,
short-term course
,
長期経過
,
long-term course
pp.1537-1545
発行日 2023年11月15日
Published Date 2023/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405207125
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抄録
大人の発達障害の「つまずき」(適応障害や二次障害)とその「回復」について記した。経過は,持って生まれた発達特性に,心理社会的な負荷が加わり,特性と負荷が組み合わさって,その人独特の困った状態となり,反応性に精神症状が出現した,と考えると理解しやすい。短期的には,生活の回復と精神症状の消失とは連動していることが多く,現実の生活の困難に気づき支援することが大切となる。長期的には,反応性に起こった精神症状を,一回一回,短期間で終わらせるような支援が大切となる。生活の困難が続くと,それに反応するように精神症状も長期化・慢性化していくことがある。支援においては,生活相談を通して少しでも平和で安定した生活となることや,職人や趣味人というような生き方などが大切になると考えた。
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