Japanese
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特集 「実感と納得」に向けた病気と治療の伝え方
解離性障害
How Can We Describe and Explain “Dissociation”?
岡野 憲一郎
1
Kenichiro Okano
1
1京都大学大学院教育学研究科
1Graduate School of Education, and Faculty of Education, Kyoto University, Kyoto, Japan
キーワード:
解離性障害
,
dissociative disorder
,
解離性同一性障害
,
dissociative identity disorder
,
DID
,
転換性障害
,
conversion disorder
,
神経ネットワーク
,
neural-network
Keyword:
解離性障害
,
dissociative disorder
,
解離性同一性障害
,
dissociative identity disorder
,
DID
,
転換性障害
,
conversion disorder
,
神経ネットワーク
,
neural-network
pp.1673-1681
発行日 2021年11月15日
Published Date 2021/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405206492
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抄録 本論文では解離性障害の「実感と納得に向けた病気の説明」について論じた。解離性障害はその診断に至るまでにさまざまな難しさが立ちはだかる。それらは解離性障害の症状の幅や範囲が非常に広く,さまざまな身体科疾患や精神科疾患を模倣すること,統合失調症との鑑別がしばしば問題になること,またそれが従来虚偽性障害や詐病と間違われることが非常に多かったという事情などである。その上で解離性障害の症状についての説明や,その原因,ないしは治療方針について,患者にいかに説明すべきかについて論じ,適切な比喩を用いて患者に伝えるためのいくつかの考えを提供した。特に解離性障害を神経ネットワークの異常として把握することの有用性について論じた。
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