増大号特集 いま,知っておきたい発達障害 Q&A 98
5 鑑別と併存
Q47 発達障害では,解離症やフラッシュバックのように特異な症状をしばしば認めることがありますが,説明してください
杉山 登志郎
1
1福井大学子どものこころの発達研究センター
キーワード:
自閉スペクトラム症
,
autism spectrum disorder
,
ASD
,
解離性同一症
,
dissociative identity disorder
,
DID
,
タイムスリップ現象
,
timeslip phenomenon
Keyword:
自閉スペクトラム症
,
autism spectrum disorder
,
ASD
,
解離性同一症
,
dissociative identity disorder
,
DID
,
タイムスリップ現象
,
timeslip phenomenon
pp.666-668
発行日 2023年5月15日
Published Date 2023/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405206952
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A 自閉スペクトラム症(ASD)の児童,成人がはるか昔のことを突然に持ち出し,あたかもつい先ほどのことのように扱うことがあり,タイムスリップ現象と呼ばれています。一般的なフラッシュバックと異なるのは,明らかに楽しい出来事にも起きることです。また解離症がみられることもまれではなく,多重人格も認められます。この場合,トラウマなしでも起きることや,一方,子ども虐待がある場合には,30〜50人という多人数の部分人格が生じていることもあります。
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