Japanese
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特集 強迫についてあらためて考える
強迫症のニューロイメージング
Functional Neuroimaging in Obsessive-compulsive Disorder
酒井 雄希
1
Yuki Sakai
1
1株式会社国際電気通信基礎技術研究所脳情報通信総合研究所数理知能研究室
1ATR Brain Information Communication Research Laboratory Group, Kyoto, Japan
キーワード:
強迫症
,
obsessive-compulsive disorder
,
機能的ニューロイメージング
,
functional neuroimaging
,
機能的MRI
,
functional MRI
Keyword:
強迫症
,
obsessive-compulsive disorder
,
機能的ニューロイメージング
,
functional neuroimaging
,
機能的MRI
,
functional MRI
pp.961-967
発行日 2021年6月15日
Published Date 2021/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405206389
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抄録 強迫症は強迫症および関連症群の一つであるが,その生物学的背景に関するエビデンスは,他の強迫で特徴付けられる疾患と比較して最もよく蓄積されている。強迫症は,繰り返される不安と,それを軽減するための繰り返し行動で特徴付けられる精神神経疾患である。生涯有病率約2%とよくみられる疾患で,人生の比較的早期に発症することが多いこともあり,生活に多大な影響を与える。前頭葉-線条体回路の変化がその病態の中心と考えられており,ニューロイメージング研究でも前頭葉-線条体回路における変化が報告されてきた。しかし近年,特に安静状態の機能的MRIを用いたネットワークレベルでの研究が盛んに行われるようになり,当初仮説立てられていたより広範囲の脳ネットワーク変化が報告されるようになってきている。本稿では強迫症のニューロイメージングの中でも,特に安静状態機能的MRIを用いて脳ネットワークを評価した研究に関して概説する。
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