Japanese
English
特集 家族支援を考える
統合失調症—家族の立場から
Schizophrenia:A family perspective
岡田 久実子
1
Kumiko Okada
1
1公益社団法人全国精神保健福祉会連合会(通称:みんなねっと)
1The National Federation of Associations of Families with The Mental Illness in Japan (Minna-Net), Tokyo, Japan
キーワード:
統合失調症
,
schizophrenia
,
精神障がい者家族
,
mentally handicapped family
,
家族会
,
family association
,
家族支援
,
family support
Keyword:
統合失調症
,
schizophrenia
,
精神障がい者家族
,
mentally handicapped family
,
家族会
,
family association
,
家族支援
,
family support
pp.423-430
発行日 2022年4月15日
Published Date 2022/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405206594
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抄録 統合失調症を中心とする精神障がい者を取り巻く社会状況は,新しい向精神薬の開発・普及や活用できる社会資源・福祉サービスの拡大など,少しずつではあるがよい方向に向かっているように見える。しかし,精神疾患・精神障がいがある人の家族は,精神疾患の知識が得られない中で大切な人の精神疾患の発症に直面し,病気の症状から起こるさまざまな出来事を体験する状況は変わっていない。特に統合失調症は,完治することが難しいと考えられており,病気回復の道のりは長期にわたり,そのケアの多くは家族が担っている状況も継続している。また,主な症状の幻覚・妄想など理解や対応が難しく,コミュニケーションの取りにくさもあり,共に生活する家族は多くの困難を体験する。統合失調症や精神障害への偏見から家族で抱え込み,地域で孤立する家族も多い。自身の体験と地域の家族会活動を通して見えた多くの家族の体験から,また当会のいくつかの調査結果からも,家族支援体制の充実が望まれる。
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