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特集 精神科医療における病名告知—伝えるか,伝えるべきでないか?伝えるなら,いつ,どのように伝えるか?
難治がんの病名を伝えるためのコミュニケーション・スキル・プロトコール(SHARE)
Communication Skills Protocol to Tell Incurable Cancer Diagnosis(SHARE)
藤森 麻衣子
1,2
Maiko Fujimori
1,2
1国立がん研究センター社会と健康研究センター行動科学研究部行動科学研究室
2国立がん研究センター社会と健康研究センター健康支援研究部心理学研究室
1Center for Public Health Sciences, National Cancer Center, Tokyo, Japan
2Center for Public Health Sciences, National Cancer Center, Tokyo, Japan
キーワード:
患者-医療者間コミュニケーション
,
communication between patient and physician
,
がん医療
,
cancer medical
,
悪い知らせ
,
bad news
,
共感
,
empathy
,
病名告知
,
disease notification
Keyword:
患者-医療者間コミュニケーション
,
communication between patient and physician
,
がん医療
,
cancer medical
,
悪い知らせ
,
bad news
,
共感
,
empathy
,
病名告知
,
disease notification
pp.1131-1138
発行日 2020年8月15日
Published Date 2020/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405206164
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抄録 インフォームド・コンセントを前提とする医療において,患者-医療者間のコミュニケーションは必須である。医療者が患者に「悪い知らせ」を伝える際に,望ましいコミュニケーション行動を表出することで,患者の心理的ストレスを抑制し,医療者への信頼感を増し,話し合った内容の理解を促進することがこれまでの研究から明らかになっていることから,医療において患者-医療者間の望ましいコミュニケーションを促進することは非常に重要である。難治がんの病名告知や抗がん薬治療中止の意思決定など患者にとって「悪い知らせ」が伝えられる際に,患者が医療者に望むコミュニケーションはSHARE(支持的な場の設定,伝え方,さまざまな情報,情緒的サポート)として,まとめられている。このような望ましいコミュニケーションを促進する方法として,医師を対象としたコミュニケーション・スキル・トレーニング,患者への質問促進リストなどが提案されている。
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