Japanese
English
特集 精神科医療における病名告知—伝えるか,伝えるべきでないか?伝えるなら,いつ,どのように伝えるか?
統合失調症の病名をいつ,どのように伝えるか?
Notification of the Diagnosis for Schizophrenia Patients
賀古 勇輝
1
Yuki Kako
1
1北海道大学大学院医学研究院精神病態学分野精神医学教室
1Department of Psychiatry, Hokkaido University Graduate School of Medicine, Sapporo, Japan
キーワード:
統合失調症
,
schizophrenia
,
病名告知
,
notification of diagnosis
,
心理教育
,
psychoeducation
Keyword:
統合失調症
,
schizophrenia
,
病名告知
,
notification of diagnosis
,
心理教育
,
psychoeducation
pp.1073-1080
発行日 2020年8月15日
Published Date 2020/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405206157
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
抄録 統合失調症の病名告知は古くから議論されてきた問題であり,特に2002年の「精神分裂病」から「統合失調症」への呼称変更の前後で注目されたように思われる。呼称変更から18年が経過し,病名告知は促進され,統合失調症という用語も馴染んではきたものの,臨床において病名告知は最も重要であり悩ましい作業であることに変わりはない。しかし,病名をいつ,どのように伝えるかについては精神科医の中でも十分なコンセンサスが得られているとは言えず,それを教育・研修するようなシステムもなく,各主治医のスタイルによってさまざまというのが実態ではないだろうか。本稿では,統合失調症の病名告知の実際について,筆者の拙い経験を書かせていただき,病名告知の教育・研修についても若干言及する。
Copyright © 2020, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.