Japanese
English
特集 精神科医療における病名告知—伝えるか,伝えるべきでないか?伝えるなら,いつ,どのように伝えるか?
双極性障害の病名をいつ,どのように伝えるか?
When and How to Notify the Diagnosis of Bipolar Disorder?
森 博史
1
Hiroshi Mori
1
1森メンタルクリニック
1Mori Mental Clinic, Chiba, Japan
キーワード:
病名告知
,
notification of diagnosis
,
心理教育
,
psychoeducation
,
双極性障害
,
bipolar disorder
Keyword:
病名告知
,
notification of diagnosis
,
心理教育
,
psychoeducation
,
双極性障害
,
bipolar disorder
pp.1081-1088
発行日 2020年8月15日
Published Date 2020/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405206158
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
抄録 「双極性障害の病名をいつどのように伝えるか」について筆者の告知方針を紹介した。病名告知は,医師-患者の治療関係の確立のためにも,初診時に行うことが原則である。診断の根拠を示し,患者の意見も受け入れて,告知,心理教育を行い,治療を開始することが必要である。告知や心理教育の内容の記憶が曖昧な患者もいるので,適時病名を再告知することが望ましい。また「双極性を有する気分障害患者」に病名告知に関するアンケートを行い,その結果を報告した。多くの患者は病名を受容していたが,「偏見を持たれる」と考える患者は少なくなく,「治りにくい」と受け止めた患者は多かった。双極性障害において「病気を治す」ための,最初の一歩が病名告知と考えた。
Copyright © 2020, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.