Japanese
English
特集 精神神経疾患の治療とQOL
身体症状症・疼痛性障害治療とQOL
Quality of Life in the Treatment of Somatic Symptom Disorder or Pain Disorder
西村 勝治
1
Katsuji Nishimura
1
1東京女子医科大学医学部精神医学講座
1Department of Psychiatry, Tokyo Women's Medical University School of Medicine, Tokyo, Japan
キーワード:
身体症状症
,
somatic symptom disorder
,
疼痛性障害
,
pain disorder
,
線維筋痛症
,
fibromyalgia
,
FM
,
生活の質
,
quality of life
,
QOL
,
破局的認知
,
catastrophic cognition
Keyword:
身体症状症
,
somatic symptom disorder
,
疼痛性障害
,
pain disorder
,
線維筋痛症
,
fibromyalgia
,
FM
,
生活の質
,
quality of life
,
QOL
,
破局的認知
,
catastrophic cognition
pp.319-326
発行日 2022年3月15日
Published Date 2022/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405206576
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抄録 身体症状症・疼痛性障害は慢性,難治性であることが多いため,治療の主眼は症状の消失よりも症状への対処,QOLの改善に置かれる。その意味でQOLを治療ゴールとして設定することの意義は大きいが,この疾患群の異種性の高さから疾患特異的QOL尺度の開発が難しいなど,限界もまた大きい。線維筋痛症など一定の均一性を有する疾患では,疾患特異的QOL評価が可能となっており,その知見は参考になる。加えて,身体症状症・疼痛性障害の解釈モデルである破局的認知を中心とした恐怖回避モデルをQOLの視点で読み換え,回復への指標をすることは治療上,有用であると思われる。
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