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特集 作業療法を活用するには
居住系施設における生活支援の作業療法
Occupational Therapy for Community Life Support in Residential Facilities
水野 高昌
1,2
Takamasa Mizuno
1,2
1特定非営利活動法人おれんじはぁとグループホームなんがい
2帝京平成大学健康医療スポーツ学部作業療法学科
1Group Home Nangai, Tokyo, Japan
2Department of Occupational Therapy, Faculty of Health Care and Medical Sports, Teikyo Heisei University
キーワード:
Group home
,
Occupational therapy
,
Community life support
Keyword:
Group home
,
Occupational therapy
,
Community life support
pp.845-855
発行日 2018年8月15日
Published Date 2018/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405205654
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はじめに
厚生労働省により示された「入院医療中心から地域生活中心へ」の政策理念のもと「10年以内に7万床の削減」3)との目標は道半ばであり,「受け入れ条件が整えば退院可能」とするものが未だ5.3万人在院しており4),精神障害者が地域で生活するための居住支援の拡充が急務となっている。国内において居住支援サービスはさまざまな形態で提供されているが,本稿ではグループホーム(共同生活援助)事業における作業療法士の実践を中心に述べていく。
グループホーム(以下,GH)職員は,精神障害者の地域生活支援において,安全・安定・安心の保障を中心に,支援に限界がある場合は他機関との連携で補い,精神障害者の生活の個別性を重視した支援を実践している1)。また,利用期限が原則3年と規定されている通過型GH(東京都の独自事業)の役割と機能について,達成体験から得られる自信と生活能力の拡大が重要な点となっている18)。
作業療法士が地域生活支援において今後の活動範囲を広げていくことが期待されており20),実際の地域生活支援の場であるGHで,作業療法士は精神障害者をどのように支援し,指導しているのか,その際の作業療法士の支援の特徴は何か,本稿はそれについて触れていきたい。
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