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特集 医療・医学の課題としての身体合併症
身体合併症医療の望ましい方向性と人材育成
Perspective of Desirable Measures Against Mental Illness and Medical Comorbidity, and Training for Becoming a Consultation-liaison Psychiatrist
八田 耕太郎
1
Kotaro Hatta
1
1順天堂大学医学部附属練馬病院メンタルクリニック
1Department of Psychiatry, Juntendo University Nerima Hospital, Tokyo, Japan
キーワード:
Liaison
,
Emergency
,
Comorbidity
Keyword:
Liaison
,
Emergency
,
Comorbidity
pp.653-656
発行日 2018年6月15日
Published Date 2018/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405205619
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はじめに
一般病床でせん妄のため興奮して看護師に暴力をふるった患者に対して「こんな症例はうちでは診れません!」と他院へ転院させてしまった事例,うつ病の既往があるだけあるいは統合失調症の寛解状態なのに入院を拒否する事例など,コンサルテーション・リエゾン診療の充実した病院の精神科医には信じがたいことが実際にあるらしい。本稿ではこのような現実を踏まえて,身体合併症医療の望ましい方向性と人材育成について論じる。なお,身体合併症というとかつては精神科病院に長期入院中に発症する身体疾患を指していたが,高齢人口の増加に伴い,一般医療で日常的に精神症状が発症する時代において,その包含する状況は拡大している。どのような医療機関も無関心では済まされない課題である。
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