Japanese
English
短報
クローン病の身体症状悪化に伴い精神症状が出現した1例
A Case of Crohn Disease, Showing Transient Psychotic Features with his Aggravation of Crohn Disease
大原 一幸
1
,
松村 裕
1
,
大橋 直哉
1
,
好井 陽子
1
,
湖海 正尋
1
,
高内 茂
1
,
守田 嘉男
1
Kazuyuki OHARA
1
,
Yutaka MATSUMURA
1
,
Naoya OHASHI
1
,
Yoko YOSHI
1
,
Masahiro KOKAI
1
,
Shigeru TAKAUCHI
1
,
Yoshio MORITA
1
1兵庫医科大学精神神経科
1Department of Neuropsychiatry, Hyogo College of Medicine
キーワード:
Crohn disease
,
Liaison
,
Consultation
,
Psychosis
,
Anthropological psychiatry
Keyword:
Crohn disease
,
Liaison
,
Consultation
,
Psychosis
,
Anthropological psychiatry
pp.437-439
発行日 1999年4月15日
Published Date 1999/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405904758
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リエゾン医学にかかわる精神科医にとって,潰瘍性大腸炎に伴う精神症状を経験することはまれではないが,今回我々は,同じく炎症性の腸疾患の1つであるクローン病に伴い精神症状を示した症例を経験した。本例は,人工栄養による厳しい自己管理をしていたにもかかわらず,クローン病の腹痛,下血が出現し,それを誘因として,被害妄想,精神運動興奮などの精神症状が出現した。またクローン病の身体症状が改善するにつれ精神症状も消退した。本例を単に急性の短期反応精神病あるいは症状精神病と理解するだけではなく,患者自身のクローン病とのかかわり方を人間学的見地から理解することも必要と考えられた。若干の考察を加え報告する。
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