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特集 リエゾン精神医学の現状と今後の展望(Ⅰ)
緩和ケアとリエゾン精神医学
Palliative Care and Consultation-liaison Psychiatry
奥山 徹
1,2
Toru OKUYAMA
1,2
1名古屋市立大学大学院医学研究科精神・認知・行動医学
2名古屋市立大学病院緩和ケア部
1Department of Psychiatry and Cognitive-Behavioral Medicine Nagoya City University Graduate School of Medical Sciences, Nagoya, Japan
2Division of Palliative Care and Psycho-oncology, Nagoya City University Hospital
キーワード:
Palliative medicine
,
Neoplasms
,
Psycho-oncology
Keyword:
Palliative medicine
,
Neoplasms
,
Psycho-oncology
pp.177-184
発行日 2015年3月15日
Published Date 2015/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405204869
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はじめに
わが国におけるがん患者数は増加の一途を辿っており,それとともに,患者のQOL向上を目的とする医療である緩和ケアの重要性に対する認識が高まっている。緩和ケアにおいて,患者・家族の精神心理的側面へのケアは重要な領域の1つであることから,2002年には精神科医の参加を必須とする緩和ケアチームへの緩和ケア診療加算が導入され,2007年にはがん対策基本計画の中でがん医療への精神腫瘍医の参画の重要性が盛り込まれた。これらの施策によって,わが国においても緩和ケアチームを院内に設置する施設が増加し,がん診療連携拠点病院を中心とした多くのがん診療施設から,精神科医や心療内科医のチーム医療への参加を求める声が上がっている。本稿ではまず緩和ケアについて概説した上で,リエゾン精神医学から緩和ケアへのアプローチの実際について述べる。
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