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特集 「緩和ケアチーム」―精神科医に期待すること,精神科医ができること
内科医の立場から
The Role of Psychologist for Palliative Therapy:From the situation of the physician
斉藤 聡
1
Satoru SAITO
1
1横浜市立大学大学院医学研究科 分子消化管内科学
1Gastroenterology Division Yokohama City University Graduate School of Medicine, Yokohama, Japan
キーワード:
Physician
,
Palliative therapy
,
Psycho-oncology
,
Psychological distress
Keyword:
Physician
,
Palliative therapy
,
Psycho-oncology
,
Psychological distress
pp.921-925
発行日 2007年9月15日
Published Date 2007/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405101059
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はじめに
現在わが国では,がんは死因の第1位であり,年間約30万人が,がんで死亡している。これまで内科医はがん治療そのものを行うことが中心で,精神面への配慮は必ずしも十分ではなかった。精神科医の力を借りる頃には,精神的症状が進行してしまっていることも少なくなかった。近年,このように身体は診るが,人を診ない医療に対し問題が提起されるようになった。
この問題に対して,がんを横断的・集学的に診療できる医療人を養成することを目的に文部科学省では2008年度に「がんプロフェッショナル養成プラン」をスタートさせる。
しかしがん治療と精神的・社会的側面を含めたケアを行うには,1人の医療者のみでは不可能である。ここでは自分自身が経験した症例をもとに,がん治療の場で精神面のサポートのために,早い時期から精神科医が診療に参加することの必要性について述べる。
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