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展望
小児自閉症における薬物療法の効用と限界—第2回
The Utility and Limit of Pharmacotherapy in Infantile Autism (2)
星野 仁彦
1
Yoshihiko Hoshino
1
1福島県立医科大学神経精神科
1Department of Neuropsychiatry, Fukushima Mcdical College
pp.990-1002
発行日 1985年9月15日
Published Date 1985/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405204001
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IV.自閉症の薬物療法の実際
1.薬物療法の一般的指針
まず児童精神科薬物療法の一般的指針について述べる。これについては,White91)が一般的指針として次の14項目をあげているが,ここでは著者の臨床経験もおりまぜながら説明することにしたい。なお,以下に述べることはあくまでも児童の精神疾患の全般にまたがることであり,必ずしも自閉症児にそのままあてはまり難い項目(特に④)が含まれているが,これらも,自閉症児の薬物療法の際には,基本的な心構えとしては必要であろう。
①薬物が使用される場合は,小児に明確な障害をもたらしている特定の漂的症状を同定し得るときであり,また,環境調整や精神療法にょっても比較的短期間(通常4週間以内)には反応しない場合である。
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