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特集 前頭葉の神経心理学
前頭葉の神経心理学序説
The Introduction to the Neuropsychological Study of Frontal Lobe
山口 成良
1
Nariyoshi Yamaguchi
1
1金沢大学医学部神経精神医学教室
1Department of Neuropsychiatry, Kanazawa University School of Medicine
pp.608-609
発行日 1985年6月15日
Published Date 1985/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405203951
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他の動物と異なってヒトの考える能力が特に優れているのは,大脳の発達によるものであることは論をまたない。その大脳の中でも前頭葉皮質は他の動物に比べて著しく発達しており,大脳皮質の約25%を占めている5)。
前頭葉は解剖学的にいえば,中心溝より前方の外套(大脳皮質と大脳髄質)の部分と定められ,大脳半球の外側面にある上前頭回,中前頭回,下前頭回と中心前回,内側面にある上前頭回の延長部,帯状回前部と中心旁小葉前部,脳底面にある眼窩回と直回に区分される。大脳皮質の細胞構築学上の相違によって皮質領野の番号を附したBrodmannの脳地図(図)からいえば,領野4,6,8,9,10,11,12,24,25,32,33,44,45,46などが前頭葉に含まれる。
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