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研究と報告
抗てんかん薬服用者のカルシウム代謝異常—第2報 骨放射線学的検索と活性型ビタミンD3による治療
Altered Calcium Metatbolism in Epileptic Patients Receiving Antiepileptic Drugs: The second report, Radiological investigation and treatment with 1α-(OH)-vitamine D3
五十嵐 良雄
1
,
西村 克己
2
,
皆川 正男
3
,
倉田 みどり
3
,
田口 勝彦
3
,
宮前 達也
2
,
野口 拓郎
1
Yoshio Igarashi
1
,
Katsumi Nishimura
2
,
Masao Minagawa
3
,
Midori Kurata
3
,
Katsuhiko Taguchi
3
,
Tatsuya Miyamae
2
,
Takuro Noguchi
1
1埼玉医科大学精神医学教室
2埼玉医科大学放射線学教室
3毛呂病院精神科
1Department of Psychiatry, Saitama Medical School
2Department of Radioloy, Saitama Medical School
3Moro Psychiatric Hospital
キーワード:
Antiepilqtic drugs
,
Calcium
,
Osteomalacia
,
Microdensitometry
,
1α-(OH)-Vitamine D3
Keyword:
Antiepilqtic drugs
,
Calcium
,
Osteomalacia
,
Microdensitometry
,
1α-(OH)-Vitamine D3
pp.455-463
発行日 1985年4月15日
Published Date 1985/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405203929
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抄録 抗てんかん薬によるカルシウム(Ca)代謝異常によって骨欧化症を主とする骨病変を生ずることが報告されている。われわれは第1報として抗てんかん薬服用患者226例における主として血清酵素からみたCa代謝異常について報告したが,本報では226例の中より血清Ca,P,Ca×Pが226例の平均値1×S. D. 以下の症例62例について手部骨X-Pよりマイクロデンシトメトリー(MD)法を用いた解析を行い,活性型ビタミンD3(1α-D3)投与前および投与後24カ月目までの骨の変化を追跡した。その結果,62例全例ては骨祖鬆症を表わすMD法指標には変化は認めなかったが,骨軟化症を表わす指標は1a-D3投与後には有意な改善を示した。また,抗てんかん薬の服用期間と開始年齢によってそれぞれ3群に分け,解析を行った結果,服用期間10未満の群で1α-D3の治療的効果が最も良く発揮され,また,服用開始年齢20歳未満とりわけ10年齢未満の群では骨病変がより強いことが判明した。
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