Japanese
English
研究と報告
血中濃度の推移よりみたクロールプロマジン1日量1回与薬の可能性
Once a Day Drug Therapy of Chlorpromazine: On the Blood Levels of Chlorpromazine and its Metabolites
尾崎 古志郎
1
,
阿座上 寿
1
,
奥平 昌一
1
,
内村 英幸
1
,
斉藤 雅
1
,
金 長寿
1
,
向井 彬
1
Koshiro Ozaki
1
,
Hisashi Azakami
1
,
Masakazu Okudaira
1
,
Hideyuki Uchimura
1
,
Masashi Saito
1
,
Jang Soo Kim
1
,
Akira Mukai
1
1国立肥前療養所
1Hizen National Mental Hospital
pp.373-378
発行日 1978年4月15日
Published Date 1978/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405202745
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I.はじめに
向精神薬物が臨床に導入されて20数年を経た今日,向精神薬物療法は精神科領域における治療の最も重要な領域を占めている。この間,多数の向精神薬物による治療経験に関する報告がなされてきたが,その使用方法,使用量は経験的に行なわれているのみで,その科学的裏づけは未だ明らかにされていない。われわれは,向精神薬物の適応を科学的に進めるため,向精神薬物,特にクロールプロマジン(CP)の血中濃度を検討してきた。血中濃度の推移よりみた場合,1日量1回与薬法が,1日量3回分割法より1日旦を減量しても血中濃度は変化せず維持されていることを見出し,維持療法では,むしろ1日量1回与薬法が多くの利点をもっていると思われる。これらの点について検討した結果を報告する。
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