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特集 在宅精神医療(2)—社会復帰活動とその周辺
精神衛生センターにおける社会復帰活動
Rehabilitation Activities in a Mental Health Center
黒田 知篤
1
Tomoatsu Kuroda
1
1北海道立精神衛生センター
1Hokkaido Mental Health Center
pp.803-810
発行日 1977年8月15日
Published Date 1977/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405202644
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Ⅰ.精神衛生センターの機能と社会復帰
精神衛生センターが,昭和40年の精神衛生法改正に基づいて,精神衛生に関する知識の普及,調査研究および複雑困難な相談・指導を行なう都道府県(以下県と略)立の公的施設として定められ,厚生省公衆衛生局長通知によって,保健所および関係諸機関に対して専門的立場から,技術指導および技術援助,教育研修,広報普及,調査研究,精神衛生相淡,協力組織の育成の業務を行なう総合的技術センターであり,地域精神衛生活動の中核となる機能をそなえたものとされているが(精神衛生センター運営要領),現状は必ずしも十分ではない。
また,現在36都道府県に設置されたときくが,設備,人員,予算規模の面において,各県各様であるばかりでなく,その活動内容においても決して一様ではない。このあたりの状況については,菅又の「精神衛生センターと精神医療」1)と題した論述に詳しいので多くは述べないが,要は,貧弱な規模と不明確な行政機構上の位置づけ,さらには無体系な地域精神医療システムの中で,各県各様に,保健所や精神衛生に関連する諸機関,諸団体と関わりをつくり,不十分ながらせいいっぱいの公衆衛生上の技術指導機関としての役割を果たしてきたというのが実情であろう。
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