連載 地域精神保健の展開—精神保健センターの活動から・8
精神障害者の社会復帰から社会参加へ—長野県精神保健センター
宮尾 美代子
1
,
上島 求
1
1長野県精神保健センター
pp.569-572
発行日 1994年8月15日
Published Date 1994/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401901093
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【はじめに】
長野県精神保健センター(以下,センター)は,1972年10月に開設された.職員数は現在15人であるが,開設当初は8人であった.
センターの特徴を挙げると以下のとおりである.
(1)開設当初から診療所機能を有し,相談のみではなく狭義の治療も行ってきた.
(2)成人精神保健だけではなく児童精神保健にも力を入れ,開設当初より乳幼児から老人まで幅広く,ライフサイクルに応じた精神保健に取り組んできた.
(3)県の要請で,1985年から自閉症様児者の相談・療育を実施してきた.この実施に当たり職員が増えたことで,全体の活動に,柔軟性と幅を持たせることができた.
(4)開設当初から,保健・医療・福祉・教育・労働・当事者団体等,精神保健に関係する広範な機関の人たちを対象に技術協力・研修を行ってきた.研修等を共にすることで,各機関相互の様子が理解でき,このことが現在各地で進あられているネットワークづくりを容易にしている.
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