Japanese
English
研究と報告
Klinefelter症状群の1症例における精神症状とホルモン変動との相関
Correlation between Psychotic Symptoms and Changes of Hormonal Levels in a Case of Klinefelter's Syndrome
武居 弘
1
,
浅香 昭雄
2
,
岩動 孝一郎
3
Hiroshi Takei
1
,
Akio Asaka
2
,
Koichiro Isurugi
3
1関東逓信病院精神科
2東京大学医学部脳研究所心理学部門
3東京大学医学部泌尿器科
1Dept. of Psychiatry, Kanto Teishin Hospital
2Institute of Brain Research, University of Tokyo, Faculty of Medicine
3Dept. of Urology, University of Tokyo, Faculty of Medicine
pp.507-512
発行日 1977年5月15日
Published Date 1977/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405202617
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Ⅰ.はしがき
Klinefelter症状群には特有の精神症状を示す症例があり1),一方,本症状群は特有の身体症状を伴っていることが知られている。この両者の間にどのような関連があるのかという問題は興味深い問題である。
これに対する一つの解答の試みとして,本症状群患者の精神医学的,神経生理学的および内分泌学的検索が行なわれた1,2)。その結果,視床下部—下垂体系の障害が,精神症状発現のための一つの重要な基礎であると想定されている。さらに,視床下部—下垂体系のいかなる機能障害が精神症状の発現と関連を持っているかを知るには,血中ホルモンの動態の観察が一つの指標になると考えられる。
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