Japanese
English
研究と報告
ヘルペス脳炎と思われる1例
A Suspected Case of Herpes Simplex Encephalitis
風間 興基
1
,
林 実
2
Koki Kazama
1
,
Minoru Hayashi
2
1相模原友愛病院神経精神科
2金沢大学医学部脳神経外科
1Dept. of Neurology and Psychiatry, Sagamihara-Yuai Hospital
2Dept. of Neurosurgery, Kanazawa Univ. School of Medicine
pp.1087-1092
発行日 1975年10月15日
Published Date 1975/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405202387
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I.はじめに
従来,単純性ヘルペス脳炎(以下,ヘルペス脳炎と呼ぶ)は,剖検例として報告される場合が多く,予後不良と考えられていたが,近年に至り,本邦でも庄司ら1)の報告例を初めとしてヘルペス脳炎と推定される生存例がみられるようになった。しかし,このような症例は本報ではまだ数少なく,しかもウィルスの血清学的検査も含めて長期間にわたり追跡した報告は見当らない。
ヘルペス脳炎と推定され,臨床所見と血清の補体結合抗体価(以下,CF抗体価と記す)とを長期間にわたり観察し得た1生存例を経験したので報告する。
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