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資料
高知県断酒新生会会員の調査
A Survey of the Members of the Kochiken Danshushinseikai
大原 健士郎
1
,
高木 正勝
1
Kenshiro Ohara
1
,
Masakatsu Takagi
1
1慈恵会医大精神神経科教室
1Dept. of Neuro. & Psychiat., Jikei Univ. School of Med.
pp.861-865
発行日 1972年9月15日
Published Date 1972/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405201938
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I.はじめに
アルコール中毒者および大酒家の断酒,アフター・ケアーに断酒会の活躍は目ざましいものがある。昭和46年2月現在,断酒会は全国的に普及し都道府県に64断酒会,84支部,1断酒道場(和歌山)が設立され,登録会員数6,074名,新入会員90名と報告されている1)。彼らは相互に緊密な連絡をとり,1つの大きな更生集団としての特色を備えるようになってきたが,われわれにとってその内容は必ずしも明らかでなく,各支部ごとに多かれ少なかれ差異のあることも否定できない。このたび,高知県断酒新生会会員を調査しうる機会を得たので,そのあらましを報告したい。周知のとおり,高知は故松村春繁氏が昭和32年に断酒新生会を起こして以来,わが国における断酒会の発祥の地である。現在では事情があって当地の断酒会は二分しているが,その背景を検討し,断酒会のあり方も合わせて考察してみたい。
調査は昭和47年1月,故松村会長報恩記念例会に集まった会員59名を対象とし,質問紙法で施行した。対照は,高知市下司病院において昭和46年に治療したアルコール中毒者である。
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