diary
高知県高知市
山下 幸一
1
1日本赤十字社高知赤十字病院 麻酔科
pp.731
発行日 2019年8月1日
Published Date 2019/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201436
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当院は1928年に日本赤十字社高知県支部療院として開設され,1943年に高知赤十字病院と改称されました。ベテラン麻酔科医であれば20年前に当院が,臓器移植法施行後,初の臓器提供施設となったことを記憶しているかもしれません。設立91年の今年,そして元号が令和に変わった直後の5月7日,南海トラフ巨大地震による大規模災害に備えるため,新築移転しました(写真1)。
当院は規模としては中規模ですが,三次救急まで担う救命救急センターを併設しており,急性期医療を得意としています。医師が迅速に現場に向かい,早期に診療を開始するラピッドレスポンスカーも移転を機に新規に導入しました(写真2)。麻酔科の特徴を一言で表すならば“救急部との協調性”です。というか,「麻酔科と救急部は同一の組織」と言えます。麻酔科スタッフは全員,救急科専門医を取得していますし,救急部スタッフも半数近くが麻酔科専門医を取得しています。救命救急センターに手術が必要な患者が来院すれば,救急部スタッフが初診から手術適応の判断を行い,そして麻酔も担当します。全身状態が不良であれば,麻酔科スタッフが応援に入り,麻酔の質を維持します。このように,救急部と麻酔科が協調して診療することで,緊急手術に対するストレスを軽減する体制づくりを実践しています。また,育児中の女性麻酔科医・救急医,そして男性育休も,みんなで協力してサポートしています。
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