Japanese
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研究と報告
保安処分に関する論争
Die Bestreitung uber die Sicherungsmassnahme
田村 幸雄
1
Yukio Tamura
1
1青森市
1Aomori City
pp.167-171
発行日 1971年2月15日
Published Date 1971/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405201712
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I.はじめに
金沢学会以来,わが国精神医学界では保安処分反対の声が喧しく,賛成論者は鳴りをひそめている。今や,保安処分反対は精神神経学会(以下学会と略記)の意見となりつつある。反対論者は賛成論者の意見を十分に吟味し,かつ,主体的熟考の末その結論に到達したのであろうか。大勢に押されたり,特殊のイデオロギーに捉われて反対論を唱える人はいないか。さきに,私は本誌に保安処分について自己の見解を述べた1)2)3)。その基本的考えは次のごとくである。
(1)保安処分については条件付賛成である。
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