Japanese
English
特集 宗教と精神医学
第63回日本精神神経学会総会シンポジウ厶
あるキリスト者の重症躁病像
Severe Manic State of a Christian
柴田 収一
1
S. Shibata
1
1東京女子医科大学精神医学教室
1Dept. of Psychiat., Tokyo Women's Medical College
pp.910-912
発行日 1966年11月15日
Published Date 1966/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405201095
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
I.はじめに
宗教と精神医学というテーマで,いわゆる内因性疾患が論じられるとき,それはほとんど精神分裂病であつて,躁うつ病がとりあげられることはきわめてまれである。しかし実際には,躁うつ病,とくに躁病に,きわめてbuntな宗教的色彩の症状が多く認められることを見逃がすわけにはいかないし,それどころかこのような症状の病像に対してもつ意味の解明こそ,現在の精神医学の急務の一つであるとも思われるので,以下にその1例を述べる。
Copyright © 1966, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.