連載 看護の思想・5
キリスト教と看護
青木 茂
1
1東京女子大哲学科
pp.59-63
発行日 1965年8月1日
Published Date 1965/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661917418
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第一節 世医学への移りゆき
ヒポクラテスの医学はアレキサンドリアおよびローマにおいて変様をうけ,ガレノス(Galenos.129〜199)の著作をとおして広く西欧世界に伝播した。ガレノスはヒポクラテスの教えとキリスト教の要素,およびアリストテレスの哲学を医学に総合しようとした。かくて,ヒポクラテス-ガレノスの体系は,スペイン,フランス,イタリアの中世キリスト教僧院において保存されたが,それは中世を通じて僧院の医学教育のための素材を用意することになる。
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