書評
―神庭重信,加藤忠史 責任編集―専門医のための精神科臨床リュミエール16 脳科学エッセンシャル―精神疾患の生物学的理解のために
倉知 正佳
1
1富山大学本部
pp.1232
発行日 2010年12月15日
Published Date 2010/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405101756
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
本書の序文にも書かれているように,近年の脳科学は長足の進歩を示し,主要な精神疾患の生物学的背景についての解明が進んでいる。精神科専門医は,これらの脳科学の進歩について継続的に理解していくことが必要である。そのためには,適切なテキストがあることが望まれる。このようなニーズに応えるために編集されたのが本書である。
本書は,Ⅰ.中枢神経系の構造と機能,Ⅱ.分子生物学,Ⅲ.精神薬理学,Ⅳ.神経生理学と脳画像研究,Ⅴ.神経心理学と認知科学の5領域で,合計92項目から構成されている。各項目について,基本から先端的なことまで,臨床とのつながりを含めて第一線の研究者によりわかりやすく解説されている。各項目は見開き2~4頁で,図表も多い。
Copyright © 2010, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.